SEO(検索エンジン最適化)

魔法はありませんが、王道はあります

SEO 検索エンジン最適化

SEO (Search Engine Optimization:検索エンジン最適化) とは、特定のキーワードで検索された際に上位表示をさせる取り組みを指すWeb用語です。

アルゴリズムの裏をかいた攻略法は、一時は有効でも、やがて逆効果をもたらします。「ユーザーに有用な情報を提供する」という原則に沿って、王道のSEOを実践してゆきましょう。

略歴・背景

インターネット黎明期(~1998年)には、Yahoo! を筆頭に、goo、infoseekなど、様々な検索エンジンが、それぞれのカラーをもって存在感を醸し出していました。ちょっと懐かしいですね。

いきなり余談ですが、僕は昔、、一番最初にWindowsの古いPCを友人からもらった時(インターネットやブラウザの概念すら知らなかった頃)には 「検索エンジンも、ワープロソフトのようにパッケージソフトとして売っているのかなぁ?」と勘違いしてました (^_^;

1998年のGoogle登場によりその版図は激変し、2010年にYahoo! Japanが自社検索エンジンの使用継続を断念 → Yahoo検索もGoogleのエンジンを使う(クルマでいうOEM供給のような)状態になって以降は、実質的にGoogleの独壇場となりました。つまり、現在で言う「検索エンジン最適化」とは、「Google最適化」とイコールであると考えて差し支えありません。

なお、日本国内の・PCからの検索に限って見ると、近年その勢力図に変化があるようです。利用率がGoogleに次ぐ検索エンジン「Bing*」のシェアは、2024年1月時点では約15% ⇒ 6月時点では28%と、半年でほぼ倍増・3割に迫る勢いに(!) なお、モバイルではGoogle+Yahooで約98%となっており、依然としてGoogleの独壇場な模様です。

* Microsoftの検索エンジン。Windows10/11の標準ブラウザ「Edge」や、OS搭載の汎用検索バーから検索を行うと、Bingでの検索になります。

* 検索エンジン別のシェア - 出典: 【2024年6月】検索エンジンシェア率のランキングと推移(日本・世界)

SEOの原則、あるべき姿

上記背景を踏まえて、検索エンジン最適化 = SEO (Search Engine Optimization) の実践に際しては、Googleの理念・指針を理解し、それに沿った施策を行ってゆくというのが原則となります。

Googleによる検索結果の順位付け、ページ評価の根底には

検索結果は、ユーザーの検索意図にピッタリのものが返されるべきである
(そのページは、ユーザーにとって有用な情報を提供しているか)

という、至極当たり前な・アナログな理念が存在しています。

アナログな判断基準を、デジタル化・自動化して判定するロジックに置き換え、その精度を日々向上させることにコダワリ続けている。。。といって差支えありません。

『有益な情報、価値ある情報のあるところに人が集まってくる』のは、実社会でもネット上でも同じですよね。情報の受け手に十分な配慮をして、有益な情報を発信してゆくこと。新鮮な情報を発信し続けること。運営するサイトがターゲットユーザーに「求められる」ようにしてゆくことこそが、SEOの王道、あるべき姿、自然な姿といえます。

Google側の立場だったら、を考える

”攻略” するというスタンスは正しくありません

SEOというと「検索エンジンのアルゴリズムを攻略する」というイメージを持たれている方が多いようにも思いますが、それは正しくありません。

逆の立場 … つまり、Google側の視点に立ってみてください。Googleは、検索結果を「裏技的な手法で攻略されたい」と思っているでしょうか? もちろん、否です。

検索順位の決定が、プログラムによるアルゴリズムでなされている以上、その裏をかいた攻略法は「ある時点では」成立します。が、それゆえに、やがてその裏技が使えなくなるようなアップデートが成されます。


アルゴリズムは日進月歩

古くは、リンクを張るためだけにサテライトサイトを乱立させて、そこからの被リンク数を稼ぐことでランキングを操作するという手法が流行りました。2000年代、”SEO会社” からの営業電話を受けられた方も少なくないのではないでしょうか?「ブラックSEO会社」でググると沢山出てきます

2010年代半ばには、DeNAのキュレーションメディア「WELQ」を筆頭にした一連の騒動がありました。「DeNA 事件」でググると…

いずれも、その時点での検索アルゴリズムを攻略して上位表示を果たしたわけですが、Google側からしたら「迷惑」以外の何物でもなく、「検索結果が汚染された」・・・ つまり、自社ビジネスの根幹にダメージを与えに来ている排除すべき対象、ということになります。

このことは、Googleのビジネスモデルを考えてみると理解しやすいのではと思います。Googleの収入の大きな柱として、 検索連動広告があります。特定キーワード検索時に、通常の(自然検索の)結果リストとともに、その上部や下部に1~数件表示がされるというものです。

広告収入を得るためには、多くのユーザーが「Googleって便利だよね」と、Google検索を使い続けてくれることが最重要事項のひとつとなります。従って、「検索結果が汚染される」ようなこと = 裏技的な・不正なSEO手法の横行によって、検索結果に対するユーザーの信頼が低下したり、ユーザーの利便性が損ねられることをGoogleが看過できるわけがありません。

結果、裏技的な攻略法で挑んできた相手=排除対象となるサイトが取っている手法を通用しなくする、それらの順位を下げるようなアルゴリズム調整が行われるという具合です。

つまり、攻略したったぜ! ヒャッホー!ちょろいぜ!(`∀´) ... というような邪道なやり方をしていると、アルゴリズムアップデートの時にガツンとお灸を据えられることになる可能性が高くなります。

ゲームでも、バグを利用した裏技での攻略法は、同じゲームの新バージョンでは使えなくなっていたりしますよね。モノは違いますが、構図としては似ていると思います 笑

ゆえに、攻略してやろう! という姿勢で臨むのではなく、原則に沿った王道のやり方をお勧めいたします。

検索精度の現状把握

しかしながら、現時点(2024年11月現在)Googleアルゴリズムが完璧か = あるキーワードでの検索に於いて、真にユーザーにとっての有用度順の表示がなされているかというと、そうとは言い切れません(^_^;

とあるキーワードに対し、検索結果で表示される順位と、ユーザーである人間が中身を読んで有用度を判定して順位を付けた場合とでは、まだまだギャップがあるように思います。もちろん、日々・年々精度が上がってきているとは思いますが 。。


AIが人間ぽくなる日が来る?

このギャップがあるゆえに、自社サイトを「上位表示させたい」サイトオーナーさんは、もどかしい思い(なんでウチのよりあそこが上なの? 絶対ウチの方が良い内容書いてあるのに ... というような思い)をすることもあるでしょう。

しかしながら、検索結果に一喜一憂するのではなく

「そうか、Googleの現状としてこういう風なんだなぁ」

というように、あるがままの状態を冷静に観察すること、そして ... 自社を上位表示させたい、という気持ちを一旦忘れて ... 中立な視点から見ることが肝要と思います。

なぜならば、Googleはあなたのサイトを上位表示させるために動いているわけではなく、ユーザーにより良い検索体験をもたらすために動いているから(しかも人間の脳がする判断とは時としてややギャップがあるから)です。

具体的な方法について、事例を交えながら見て&考えてみましょう!

代表的なものを挙げてみました!

指名検索

指名検索とは、店名・社名・商品名などの固有名詞で検索されること。成約に至る率が高く、起点・流れの作り方がポイントになります。

サービス名+エリア名検索

スモールビジネスの多くが、このタイプで集客・SEOを目指しているのではと思います。留意すべき点について、事例と共に解説します。

ロングテールSEO

専門的内容が書かれた有用性の高いページを増やすことにより、ターゲットユーザーが自サイトを訪問してくれる確度を上げられます。

知っておくべき知識

Google八分にされないために

より有用性の高い検索エンジンを目指して進化(変化)し続ける、Googleのアルゴリズム。しかしながら、現状はまだパーフェクトとまでは言えず、時として人間の感覚とは乖離している部分もある、そんな判定基準。

中でも留意すべき点として「あ、それ ... 検索対策上マイナスですよ;」という要因が、いくつか存在します。

普通に文章を書いたつもりでも、検索エンジンに「アナタ、不正行為ヲ働イテマスネ?」と判定され、順位が下がったり、圏外に飛ばされてしまう(通称:Google八分に遭う)ことが、しばしば見られます。

悪気はないのに、そんな目に遭ってしまっては悲惨ですよね(^_^; ですので、正しい知識をもつことで、この問題を回避することが望ましいです。また、圏外や著しく低い順位にあるならば、マイナス要因を除去することによって、その状態からの脱出を図ることが出来ます。

順位降下を引き起こす要因とその改善方法について、代表的なものを表にしてみました。

順位降下を招く要因と改善方法の例
状態・原因 キーワードの詰め込み過ぎ 画像のalt属性に
多量のテキストを入れている
文字を画像で配してあり
そのalt属性が空になっている
同一サイト内に同じタイトルタグ
のページが複数存在する
(自分で)外部ブログ等に書いた内容を
(後から)自サイト内にコピペして使用
サイト・ページのURLが変わった際に
正しく301リダイレクトをしていない
低質な被リンクが大量にある
かつてSEO対策会社に依頼して、有償で
被リンクを得たものが残っている場合等
問題・懸念 ユーザーではなく、検索エンジンに向けて
不正なページづくりをしているとみなされる
何が書いてあるのか
検索エンジンに伝わらない
検索結果画面での
ユーザビリティが悪化する
無断複製コンテンツとみなされる
ドメインが異なると、同一の筆者の手による
ものか否かは検索エンジンには判断できないため
サイトリニューアル時などに
大きく順位下落する懸念がある
アルゴリズムを悪用して
順位操作を行っているとみなされる
改善方法 キーワードを適度に間引く
別の表現を用いる
altには適切な文言を入れる 全てのページについてタイトルタグを
ユニークな(重複のない)状態にする
canonicalでURLの正規化をする
片方を削除して一本化する
正しく301リダイレクトを行い
前ページの評価を引き継ぐ
リンク元を削除する
Search Console でリンクの否認を行う
左右スクロール出来ます

若干専門的な内容(Web業者が触る中身の内容)になってしまい恐縮ですが、一般のサイトオーナーさんでも、ご自身でのSEO対策を指向/試行されている方には役立つかもしれません。
(表内の不明な専門用語についてはググってみてください ... すみません;)

リニューアル時のチャンスとリスク

ホームページをリニューアルする時には、順位が大きく変わることがあります。好転すれば嬉しい限りですが、逆に大幅に順位が下がり、圏外に飛ばされた! リニューアルが裏目に出た! となると冷や汗ものですよね。

担当した制作業者さんにクレームを言う ⇒ 手直しをしてもらう ⇒ さらに状態が悪化してゆく ・・・ という最悪の循環に陥る事すらあります。

当方でも、そういった困り果てたお客様からの ご依頼で、一旦地に落ちてしまった順位にテコ入れを行うべく、サイトの部分的改造・アドバイス・サポートを行ったこともございます。

リニューアルの際には、依頼する業者さんが正しい施策を行えるだけの知識や実績があるか、 旧サイトの評価が良好な場合、それを引き継ぐことも構築プロセスに組み込んでいるか、発注前の打ち合わせ等で確認するのが良いかと思います。

まとめ

SEOに関しては膨大な留意点がありますが、ひとまず「サイトつくろう! リニューアルしよう!」「運用頑張ろう! 集客しよう!」という方々に向けて、知っておくと良いんじゃないかなぁと思われる要素を、なるべく平易に・ダイジェストで記してみました。

とはいえ、やっぱりカタカナだらけでよくわからなかったらスミマセン(^_^;

学生時代の英語の長文読解と同じ? で、 初見で全部、一字一句まで理解するのはちょっと厳しいと思います。それだけに、その方面を任せられる、パートナーシップを結べる業者さんの選定で悩まれるんじゃないかな、と想像します。

至極当たり前のことで恐縮ですが、

総じて「ちゃんとやってくれそうかどうか」

をよく見極めることが肝要かと思います。そのためにも、依頼者さん自身が正しい知識を持つことがリスク回避につながります。

中古車や住宅、楽器などを購入するときや、大切なお子様を習い事に預ける時などは「ちゃんとしてるか」「信頼できそうか」を慎重に見極めますよね。そのためにも … いい加減な業者に騙されないように … 色々調べて、その方面の勉強をするんじゃないでしょうか?

Webサイト構築・運用、SEOにまつわる判断でも、エッセンスは似ていると思う次第です🙂

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